2011年7月15日金曜日

アロマ残酷物語。

人によってアロマテラピーのアプローチは分かれます。
それは西洋医学的な考えと、東洋医学的な考え。
理論派と直感派みたいな感じです。

実際にはくっきり分かれることはなくて、
両方の考えを持ちながら、どちらかに赴きをおいてますが、
アロマテラピーは自然療法なので後者寄りになるはずです。


西洋医学的なアプローチは、
精油を医薬品のように扱います。

精油の単離成分を追及する必要がありますから、
突き詰めると、マウスやラットが実験台になっているのですね。

においを避けるから、忌避効果ありとか、
作業が持続しているから、集中効果ありなど
作業能率を計る実験は問題ありませんが、
生理反応の分野は、マウスの組織を意図的に損傷しておき、
特定の成分を投与するなど通常の動物実験が行われています。

嗅覚の仕組みもマウスの嗅細胞を除去したり、
嗅球の表面を外科手術で露出するなどの実験で、
明らかになっています。

否定できるものでもなく、これらのおかげで
アロマスクールは精油の効能や嗅覚の説明が理論的にできますし、
一般的にもアロマ効果は信憑性が得られたといえるでしょう。



比べて、東洋医学的なアプローチは
ずいぶん大雑把に感じます。

東洋医学といっても東アジアに限らず、
エジプトだったり中東だったり、
植物療法のルーツはどこの国でもあります。
アロマテラピーという名前が生まれる前の
"おばあちゃんの知恵袋"的な経験則です。

こちらは代替療法として人間の様子を観察しながら
発展してきました。


しかしながら、こちらも犠牲者がないとはいえません。

自然を重んじるので、少なからず宗教儀式や呪術的なものに関わり、
神に生贄を捧げました。

生贄は動物の場合もあれば、
生身の人間が捧げられることもあったのです。


中医学の最古の薬物書には「神農本草経」があります。
伝説では神農が自らの体で植物、動物、鉱物を試し、
最終的に365種類を選びあげたことになってますが、
実際はひとりの書物でなく、後世によってまとめられ、
弟子や患者などたくさんの人々の体が実験台となってます。
もちろん、お腹を壊したり、肌がかぶれる程度でなく
中毒症状による死亡事故もあったはずでしょう。



いつの時代も実験台は弱者。
人間は残酷のようです。






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